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このプロジェクトもはや9年になる。ブラウザCOSMOSだの、サーバLANDSCAPEだの、ようやく九年前に考えていたような動きをするようになってきたかなといったところだ。従ってこれからが本当に実用化に向けた様々な開発、プロモーションが始まると言って良い。
この九年間の間にも様々なことがあった。ここで改めて「地図とは何か」と自分自身で問い始めている。日本にいるとあまり感じないことではあるが、世界的に見れば地図はやはり軍事情報である。確かに様々な観光地図などは気兼ねなく手に入れられる場合が多いのだが、ひとたび、航空写真や地形図となると話が違う。例えば中国は百万分の一以上の解像度のある地形図は国外持ち出し禁止である。他の国でも、地形図を使った情報を公開するにはいろいろな制限がかけられている場合が多い。
しかし、おそらく人間が風景画を書いたときから地図という概念はおぼろげに生まれ始めていたに違いない。それはとてつもなく昔のころのことである。ラスコー洞窟の動物の絵を見ると、この壁画を観賞用として描いたと考えるよりは、どこにどういう動物がいるか、どういう狩りをしたらよいか、といった実用的な目的の方がつよかったに違いないと思う。もし、動物の配置をおぼろげに空間的な配置を考えて描いていたとしたら、そこにすでに地図の要素が始まっている。
幼い子供に絵をかかせると、まずはクレヨンでぐちゃぐちゃっとした意味のない渦巻きを書き始める。意味のない絵から、おうちや人、自動車、様々なアイテムを描き始める。さらにはそれらが沢山描かれた絵を描くだろう。そうなったとき、そこにはある種の空間概念、いわゆる地図が出来上がっている。
空間という概念は人間が生まれつき持っている概念である。従って空間を図化したものいわゆる地図というのは、じつは人間にとって他の概念よりまして身近なものなのと考えてもよいのではないか。
2007年08月12日
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